肩こり

日本人 体の不調ランキング1位
日本人の体のお悩み第一位にもあげられる肩こり。肩こりは日本人の比較的なで肩体型からも起こりやすく、デスクワークやスマホの使いすぎ、ホルモンバランスの変化、精神的ストレス、気圧の変化、寒暖差による自律神経の乱れなど様々な条件から発症します。
肩こりをお持ちの方は、以下のことで心当たりがあるのではないでしょうか?
- 運動不足
- 眼精疲労
- 体型、癖
- 冷え性
- 自律神経の乱れ
- うつ病、うつ症状
- 交通事故の後遺症
- 生理不順
- 便秘、下痢体質
- 呼吸器疾患
- 循環器疾患
- 更年期
肩こりの治療には、ご自身の肩こりの原因を把握し、適切な治療をおこなうことで再発防止にもなります。
肩こりに関係する筋肉
肩こりと言っても、その関係する筋肉は範囲が広く、首の後ろから肩甲骨の間まで広がっています。体の前側では、鎖骨やあばら骨についている筋肉も関係してきます。
肩こりの始まり「僧帽筋」
僧帽筋は一番表面にある筋肉です。肩こりが気になり始めた時、まず関係してくるのが僧帽筋です。
僧帽筋は、首の後ろから腰のすぐ上まで広がっていて、体の前側では鎖骨の外側1/3まであります。クーラなどの風が当たっただけでも影響が出て緊張してしまう筋肉になります。
現代病の原因「肩甲挙筋」
肩こりを感じた人で、まず手が行くところにあるのが肩甲挙筋です。肩甲挙筋は、名前のとおり肩甲骨を持ち上げる筋肉で、首まで広がっています。肩甲挙筋は、僧帽筋よりも体の内側にある筋肉で、近年、PCやスマホを操作する時間が増えたことで肩こりや姿勢の悪さの原因となっています。
意外に多い「菱形筋」
菱形筋は、肩甲骨と背骨を繋いでいる筋肉です。菱形筋の主な働きは、肩甲骨を引き寄せることですが、長時間のPCやスマホの操作によって硬くなることで首肩周りの動きを制限してしまいます。その結果、頑固な肩こりを引き起こします。
肩こり解消ポイント
肩こりがひどくなってくると、首の痛み、寝違い、頭痛、だけでなく、目の奥の痛み、目のかすみ、頭のふらつき(めまい)、耳鳴り、睡眠障害、歯ぎしりなど様々な症状を併発してしまいます。
それでは、何をしたら肩こりを解消できるのでしょうか?肩こりを解消するポイントは以下の4つです。
- 筋肉、筋膜の凝りを解消する
- 自律神経の乱れを解消する
- ホルモンバランスを整える
- 姿勢を矯正する
1.筋肉、筋膜の凝りを解消する
みなさんが肩こりを感じる時、肩のどこが凝っているでしょうか。殆どの方が漠然と「この辺り」と表現することが多いのですが、解剖学でいうと、以下の筋肉が原因となっていることが多いです。
僧帽筋(そうぼうきん)
僧帽筋は、肩こりの第一段階として症状があわられる一番表面にある筋肉です。僧帽筋は、首から腰のすぐ上の背骨までと広い範囲から始まり、鎖骨の外側や、肩甲骨の一番外側の部分など、肩関節付近で停止し、主に肩甲骨を動かす働きがあります。
肩甲挙筋(けんこうきょきん)
肩甲挙筋は、第1頚椎~第4頚椎の横突起から始まり、肩甲骨上角と肩甲骨内側縁上部で停止します。
肩甲挙筋の働きは、肩甲骨を上にを引き挙げること、顔を横に向けることになります。一般的に肩や首が痛い人が「ここが痛い」と訴えることが多い場所です。
菱形筋(りょうけいきん)
菱形筋は、肩甲骨の間にある筋肉で、肩甲骨の間にある背骨から始まり、肩甲骨の内側まで伸びています。そのため、肩甲挙筋と似たような働きがあり、主に肩甲骨を内側に引き寄せるような作用があります。
棘上筋(きょくじょうきん)
棘上筋は、五十肩にに関係の深い筋肉で、肩甲骨の内側の上の当たりから腕にかけて走行している筋肉です。そのため、腕を上げたり、外側に捻ったりする動作をおこなっています。棘上筋は、腱板と呼ばれる肩関節のインナーマッスルの一つであり、五十肩になった時に損傷していることが多い筋肉となります。
筋膜(きんまく)
筋膜とは、筋肉を覆っているソーセージの皮のような存在です。筋膜は、全身の筋肉それぞれにあり、疲労等で筋膜が硬くなってくると、凝りや痛みとして症状があらわれ、動きとしての機能も損ないます。
2.自律神経の乱れを解消する
肩こりを感じる時、ストレスの影響によって自律神経のバランスは偏ってしまいます。
自律神経は、活動するための交感神経と、リラックスするための副交感神経とで体と心のバランスを安定させていますが、ストレスが溜まってくると、交感神経が過剰に興奮し、リラックスできない状態に陥ってしまいます。
リラックスできていないということは、ずっと歯を食いしばり、手を握りしめている状態と同じことです。体力には限界がありますので、こんな状態が続けば体はつったような状態に感じてもおかしくはありません。特に肩こりや頭痛として症状があらわれてくるものです。
このような理由から、自律神経のバランスを整える治療が必要となります。
3.ホルモンバランスを整える
ホルモンバランスとは、主に女性ホルモン、男性ホルモンの2つを指します。この2つのホルモンは、女性は女性ホルモンというわけではなく、女性でも2つのホルモンが分泌します。
女性ホルモンは、主にエストロゲンとプロゲステロンが関係します。女性のルモンの働きには、月経周期を安定させるだけでなく、自律神経のバランスを整える、基礎体温を上げる作用があります。そのため、エストロゲンの分泌が多すぎると、片頭痛や不安感、疲労感があらわれ、肩こりの原因になります。
また、プロゲステロンの分泌量が多い場合、情緒不安定、眠気、だるさ、肩こり、腰痛を引き起こしてしまいます。
男性ホルモンは、主にテストステロンというホルモンが健康を維持するために重要です。その働きには、筋肉量や骨密度を維持するためにあり、内臓脂肪を減らす働きもあります。また造血作用もあるホルモンとなり、ホルモンの分泌が減少することで貧血を起こし、肩こりの原因になります。
※女性の場合、テストステロンは卵巣や副腎から分泌されますが、分泌量が男性と比べかなり少ないです。
4.姿勢を矯正する
肩こりの原因には、姿勢の悪さがあり、その理由は誰でもわかりやすく理解できると思います。
姿勢の悪さは、デスクワークやスマートフォンの使いすぎ、同じ作業によって偏った姿勢を取ってしまうからです。
姿勢の悪さとは主に猫背のようなものですが、横に傾いてしまう側弯症等もあります。この姿勢を背骨を中心に正しい位置に矯正することで重心の位置が定まり、筋肉の使い方も均等になるので凝りを感じにくくしてくれます。
肩こりの治療
前述の肩こり解消ポイントを踏まえて、当院では患者さん一人ひとりに合わせた治療プランを組み立て、症状経過とその日の状態にあわせて治療していきます。
鍼 灸

慢性的なつらい肩こりほど、何と言っても治療は「鍼治療」が効果的です。
鍼治療は、凝りを感じる、または凝りの原因となる部分に対して局所的な鎮痛効果、筋緊張の緩和だけでなく、脳では「脳内モルヒネ」とも呼ばれる「βエンドルフィン」を放出させ、中枢的な鎮痛効果をもたらしてくれます。
また、鍼治療は、局所の凝りや痛みだけでなく、自律神経を整える、ホルモンバランスを整える、筋緊張を緩和させることで、姿勢矯正しやすくなるなどの効果も狙っておこなうことができます。
治療に使用する鍼は、世界一安全で、精密な日本製の鍼を使用し、その直径は髪の毛とほぼ同じ約0.1mmです。その鍼を臨床経験豊富な鍼灸師が、痛みを感じないほどの操作で施術します。
Shockwave

衝撃波を主とするショックウェーブ治療は、整形外科、美容外科、理学療法、スポーツ医学、泌尿器科、リハビリテーション、カイロプラクターおよび獣医学など、幅広い分野で取り入れられ、欧州、北米、南米、中東、アジアなど世界中で使用されている最新機器です。
ショックウェーブは、筋筋膜・腱の疼痛緩和に即効性が高く、効率的な治療ができます。
姿勢矯正

姿勢はその人の歴史を物語ると言われるほど、健康・老化・様々な病気と密接な関係があります。
肩こりの原因の一つとして、当院では不良姿勢の原因となる筋膜の癒着や硬化をリリース(除去)しながら、身体の柔軟性を高め、骨盤や背骨の歪みを治療していきます。
肩こりの原因である姿勢の悪さは、患者さんによって、ストレートネック、猫背、側弯、骨盤の歪みなど様々です。この原因を、一人ひとりの原因に合わせてリセットすることで、肩こりを感じにくい体に変えていきます。